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中華ビジネスをより面白く、ニッポンをより熱く。家電メーカー営業マンが取り組む香港ビジネス奮闘記です。


by tatsuostyle
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10周年前夜

出張で香港に来た。
今回は少しばかり、いつもの香港と違うようだ。

今週末の7月1日、
中国返還10週年を迎えることもあり、テレビや新聞で各種イベントや行事が
紹介され、ビクトリアハーバーでは大きな花火大会が行われる。

中国の胡錦涛国家主席も、既に香港入りをして、
このメモリアルイベントに参加するようだ。

昨日は香港の証券取引所を表敬訪問していて
トレーダーが着る赤のユニフォームを纏っていた。なかなかのサービス精神ぶりだ。


10年前の97年、
タイ発のアジア通貨危機により、韓国など
アジアの経済は軒並みにクラッシュした。

日本は山一證券や日債銀の倒産など、
大企業は倒産しないという神話が、崩れるきっかけとなった年である。

98-99年はITブームが世界的に巻き起こり、
00年、膨張した風船が破裂するように、ITバブルははじけ、
米国をはじめ、世界市場は大暴落した。

01年の9.11事件。
今ではyoububeで当時の生々しい映像が
いつでも閲覧できるようになっており、永遠に風化することはないだろう。

03年にはイラク戦争が勃発。
開戦の1週間前、国連の安保理は最後まで米国の暴走を止めようと
協議を続けたが、最終的にそれを振り切る形で宣戦布告。
大国が一方的に仕掛けた戦争の一連の過程を目の当たりしたわけだが、
かつての日本もこのように追い込まれて開戦したのだろうか。

国連の最終的な調査レポートでは、イラクに大量破壊兵器はなく、
テロを支援していた、という根拠もなかった。
大義なき戦争。残されたのは這い上がれない未来である。


03年はまた、ゴールドマンサックスから
Dreaming with BRICs というレポートが出され、
その予測通り、中国が、ロシアが、インドが、ブラジルが台頭した。

一方、欧州圏において、米ドルに対抗しうる基軸通貨の座を
ゆるぎないものとしたユーロ。環境対策、保護のスタンダード策定では
リーダーシップを発揮し、今や欧州基準が世界基準となりつつある。


この10年間、世界の多極化がかつてないほど進んでいる。


次の10年。

2017年に中国はGDPで日本を抜く。
日本優位を頑なに信じ込む人には信じたくない未来だろうが、
その日はいつか、ではなく、必ず来る。

少子高齢化が加速し、人口減が止まらない日本で
成長の活力は果たして、保ち続けられるのだろうか。


成長を続ける中国も、曲がり角を迎えるときがくるだろう。

しかし、米国も
1度の大恐慌、2度の景気後退を経験しながら経済は復活してきた。
次の10年、きっと大きな紆余曲折はあるだろう。


10年後。
私はどんな環境でこのブログを書いているのだろう。

例え
国家がどのような状態になろうと、
国境に縛られない、グローバルに動き回れる人間であり続けたい。
by tatsuostyle | 2007-06-28 01:34 | ビジネス