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中華ビジネスをより面白く、ニッポンをより熱く。家電メーカー営業マンが取り組む香港ビジネス奮闘記です。


by tatsuostyle
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インドの旅2

インドは街から街への移動時間が長い。ニューデリーからジャイプールまで
4時間、ジャイプールからアーグラーまで5時間、アーグラーからニューデリーまで
5時間。

移動時間が長いため、退屈すると思いきゃ、今回もご多分にもれず
アクシデントに見舞われた。

今回の旅の移動は終始、ワゴン車であった。
ある日の早朝、アーグラーからニューデリーへ向かうべく、車が走り出して
5分ほど経過したところで事件は起きた。

5メートル前方あたりに、横からすっと挿入してきたバイクが見えた。
我々の車の運転手は視界に入っていなかったらしく、そのまま
バイクを後方から追突し、3ケツで乗っていた人達をふっ飛ばしてしまったのだ。

一瞬人が宙に浮いて、視界から消えたため、
車が完全に人を轢いてしまったように見えた。

車から飛び出す運転手。どうやらバイクが車のタイヤにひっかかって
幸い人を轢くには至らなかった。

そこから恐怖は始まった。
あっというまに野次馬が出来、しかもいかにも人相の悪そうな連中が
運転手を取り巻き、激しく責めたてる。ヤクザのように怒鳴る被害者。

そう、我々は運転手(インド人)も含め、ここの土地の人間ではないのだ。
そんな人間が現地のバイクを跳ね飛ばし、怪我をさせる。
これは極めて由々しき問題だ。

ヤバそうな連中が我々の車を取り囲む。
まさか、いつか見たCNNの映像のように、窓ガラスをぶち破られ、引きずり降ろされる
のではないのか。

あぁ 絶体絶命。



もう一人の助手席のインド人は、
現金を出し、なんとか示談で済ませようと交渉を続けていた。

どれくらい時間がたっただろうか。
まるで銀行強盗の人質になったように、車内で軟禁を強いられた状況から
突破口が見えた。

5000ルピーをせびる、被害者に1000ルピーでカタをつけることができたようだ。
ここが紛争地帯やややこしい反日感情を持つ地域でなくてよかった。。。

あとで同乗したインド人に聞いたが、こういうケースでは
警察を呼んでもあまり来ないので、当事者同士で決着をつけるらしい。
そして、分け前にあずかろうとするのか、全然関係ない人間が次から次へと
仲裁をかって出ようと両者の調整をするのだが、中にはお前なんで
そんなにやばそうなの、という人もいるのでまとまるものもまとまらなさそうである。


海外に駐在している日本人は会社から車の運転を禁止されているケースが多い。
それは事故に遭う危険性を避けるためもあるが、誤って現地人を巻き込んで
しまったとき、相当に危険な状況に陥ることを防ぐためにもあると思う。


つづく
by tatsuostyle | 2006-05-24 00:19 | 軽めの話題