中華ビジネスをより面白く、ニッポンをより熱く。家電メーカー営業マンが取り組む香港ビジネス奮闘記です。


by tatsuostyle
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香港での再会

香港出張の最終日。
私は駐在員と昼食をともにした。

その際、

"今夜、サッカーの日本五輪代表ー香港代表の試合を見に行くぜ"
という話が出た。


どうやら・・・
スポーツ界では、着々と北京五輪への道のりが進行しているようだ。


私は入社して以降、
08年北京五輪の年までに現地で働く、という目標を持っている。
しかし、それは未だ実現していない。経営の現地化が進む中、私を取り巻く環境は
どんどん厳しさを増しているのが実情である。


北京五輪、か・・・


そんなことを思いながら、ホテルでチェックアウトをしたその時。


"あっ!"

"おおっ!!"

ホテルのロビーに、3年前、同じチームで働いていた先輩で、
今年3月まで上海に駐在していた先輩がそこにいた。

赴任を終え、確か今は北米地域を担当しているはず。何故ここに・・・?


話を聞くと、とある案件でエンジニアを連れての中国・深セン出張で
香港経由で来ているとのことだ。


折りしも、
五月から新たに香港に駐在してきた同期も一緒にいる。

私達3人はかつて、同じチームのメンバーで苦楽を共にしていた。
しかし、当時あまりの業務の忙しさで遂に実現できなかった3人の
"Meet in Hong Kong"が成就した瞬間である。


"今、うちの北米・南米市場では本当に人が足りないんだ。お前らやる気ないか?"
雑談の最中、彼はこんな話をした。

そう。
彼の事業部は拡大する海外市場に対して、海外人材が
大いに不足しているのが実情である。

"俺とタッグを組んでアメリカ・カナダなどの北米はもとより、
南米市場全般を一緒にやってくれる奴が欲しいんだ"

うう!
なんと魅力的な話なんだろう。

私は今でこそ海外営業をしているが、
もともとは国内営業を担当していて、今の香港駐在員に打診されて、
社内転職しただけに、そのオファーには心が大いに動かされるものある。
正直、私は未知の市場の開拓に大いに引かれる。

"ぜひとも・・・
いつか、一緒にやりたいですね。でも、今は難しいかもしれないですね。"

そう言って私達は三者三様に別れ
そして、私は空港へ向かい、日本に帰国した。


3年前、一緒のチームメンバーだった3人。

たった1年間であったが、当時同じチームで苦楽をともにしたメンバーと
香港でばったり出会うという偶然。


いつも行き慣れている香港。
偶然なのか、必然なのか、出会いは用意されていた。


それぞれ、目指す道は異なり、
恐らく3年後、さらに違う人生を歩んでいるに違いないだろう。



変わりゆくものと変わらないもの。

そして、次々と環境が変わっていくかつての仲間たち。


いつかどこかで。

また会いましょう。
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by tatsuostyle | 2007-05-31 23:58 | ビジネス

中国投資熱

最近、中国A株が凄まじい勢いで高騰している。

昨年の今頃は証券口座開設数は4千万くらいだったのが、五月に入って
遂に1億口座に達したという。

香港の新聞を見ると
深センの小学生が株の運用で学費を自分で稼いでいるとか、
自宅を抵当に入れて、株式に金を突っ込んでいる人が大量に増えているとか、
面白ネタに事欠かない。

投資に目ざとい香港市民もしっかりと中国株に投資しているが、
本土市民に比べて投資経験に一日の長があるから、相場が急変した際、
上手く逃げ切るかもしれない。

日本の新聞ではとかく、
"このままではいつか暴落する"
"中国発の世界株安再び"
というネガティブ報道がメインとなる。

しかし、今や
タクシーの運転手は交通情報チャンネルから株式番組へ切り替え
八百屋の店主すらもラジオで経済情報を毎日聞くなど、
企業業績への関心はかつてないほど上昇している。

今は株価の上下に一喜一憂しているが、
ゆくゆくは企業を選別する目も肥えてきて、社会貢献をしている企業、
環境問題に取り組んでいる企業、海外展開に力を入れている企業などに
買いが集中するだろう。

そして、不透明で情報開示が徹底されないと言われる企業も
投資家、株主から激しいプレッシャーをかけられることで
株主に向いた経営へ転換する日が来るだろう。


株式投資を通じて
企業に関心を持ち、金利や為替動向を知る。
そして、経済や社会により主体的に参画していく。


加熱気味の中国株相場だが、
功罪相半ば、といったところか。
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by tatsuostyle | 2007-05-31 00:03 | ビジネス

マカオで見る夢

タイから香港に入り、機会があってマカオを訪れる。
2年ぶりだろうか。

かつては地元のカジノ業者によって独占されていたマカオは
カジノライセンスの開放により、2000年以降、米ラスベガス資本を中心に
外資の参入が加速した。

既にマカオのカジノ業界トータルの賭金売上げ収入は、
本場ラスベガスを超え、06年に65億米ドルを達成した。

米資本のカジノ、"SANDS"、"Win"は既にオープンをしており、MGBミラージュも
"Grand Macau"の建築を急いでいる。

来年以降に完工予定の超目玉プロジェクト"ベネシアン"は
1兆円近い資金が投入され、完成に暁には、その名の通り、イタリアの
ベネチアさながらの運河が、ホテルやカジノ、レジャー施設を取り囲むように
なる。


今年に入って、ガイアの夜明けなど
テレビでマカオの報道がぼちぼちされ始めている。


現地は工事現場が多く、
地平線のかなたにクレーンが延々と続き、完成のイメージはまだ沸きにくい。


しかし
一つだけわかっているのは、北京五輪前後に、とんでもない施設がここに現われ、
世界からあらゆる富と金が殺到するということだ。


マカオ・・・

熱い、熱すぎる地域だ。
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by tatsuostyle | 2007-05-27 23:49 | ビジネス

五月のタイ 4

タイでの商品会議は、一部ペンディング事項を残しながらも、
大きな紛糾なく無事終わった。

夜、会議の出席メンバーと現地社員を交えた夕食会に参加した。

会食の半ば頃、ダンサーによるタイ舞踊が終わったあたりで、
席移動が始まったので、私は年齢が近い現地タイ社員と立ち飲みしながら
懇談をする。


彼は名前がタイ風であったが、顔たちがどことなく日本人に近い。
話を聞いてみると、華僑の三世とのこと。

タイも、マレーシア同様、華僑が多い。
移民で来て二,三代目ともなると、名前はすっかりローカライズされるようだ。
前首相のタクシンも華僑であるから、経済のみならず、政界にも着々と
進出しているようだ。


彼も、他の多くの華僑がそうであるように、
父が事業をしている。そして、いつかはそれを継承するときに向け
いろいろな企業で社会経験を積んでいるとのこと。

日系企業は二社目で、
前は部品商社に勤めていたが、業績不振による本社のリストラがあって
タイ拠点は撤退となり、今の会社に転職したそうだ。



タイは平和な国というイメージがあるが、欧米諸国が迎えているように
テロの脅威はここにも存在する。

事実、今年元旦に首都バンコクで爆弾テロが起きているし、
タイ南部では今もイスラム過激派と衝突が起きていて、
学校が襲撃され、教師が何人も殺害されているという。

彼はオープンに
タイの政治体制の問題や、宗教など、いろいろ興味深い話をしてくれた。



恐らく、
彼は3年後、今の会社に留まっていないだろう。


いつかどこかで、
新たな投資機会で、彼と再び巡りあえたら面白いだろうな・・・


そう思った五月のタイの夜であった。
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by tatsuostyle | 2007-05-26 23:30 | ビジネス

キャセイ航空CX751

"今日乗った便は、割とおとなしかったな"

タイ国際空港に着いた際、一緒に出張している
元インド駐在員の上司がぽつりと言った。


キャセイ航空にCX751 という便がある。
香港発バンコク経由ムンバイ、ドバイ行き、というなかなか濃い便だ。

途中、ムンバイ行きということもあって
乗客の7割近くはインド系である。

彼曰く、
インド便に乗る、ファミリー・家族連れというのが、一番手に負えないらしい。

親は普段、しつけをメイドにまかせているから、
子供が泣き出したり、大声でわめいて、狭い通路を走り回って
周りの乗客が迷惑そうな顔をしていも、親は基本的にしらんぷりだという。

自ら家庭でしつけをほとんどしていないので、公の場だろうと私と混同して
何もしないという。


それを反映してかどうかはわからないが、
この便はキャビンアテンドの半分以上が男である。

わがままな乗客にこたえるため、打たれ強くて、タフネスな
パワー系の男性社員を意識的に揃えているのだろうか。

しかしながら
飛行中、懸念されるような迷惑行為は特に発生しなかった。


世の中のグローバル化が進むにつれ、
人々は国際感覚を身に付け、マナーがよくなってきているのだろう。


飛行機の中の、ちょっとした場でも
ミニ版世界のような空間が発生する。


いずれにせよ、
旅先では、ハプニングがあった方が面白いが、
機中では、なるべく勘弁してほしいものである。
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by tatsuostyle | 2007-05-25 23:59 | ビジネス

五月のタイ3

家電には大きく分けて2種類のカテゴリーの商品がある。

映像・オーディオ・ハイテク系のAV家電と
家庭内で使うことを主とする生活家電、通称白物家電だ。

前者は、薄型TVやデジタルカメラなどの商品が代表である。
この商品の特徴は、世界へ売る商品が共通している、ということだ。
アメリカ人だから、とてつもなく分厚いデジカメが売れるわけはないし、
菱形の薄型TVが欧州で売れるわけでもない。

高技術・デザイン・価格・ブランド力が全てだ。

一方、
白物家電は、生活密着型のものが多く、冷蔵庫や洗濯機などは
国の生活シーン、住居環境によって売れ筋がまるで異なってくる。

同じアジアでも、例えば冷蔵庫であれば
日本は冷蔵も冷凍もいるし、野菜を保存するスペースのほかに
チルド機能など、てんこ盛りだ。

これが
フィリピンとかタイであれば、ドアが2つもあれば十分で
そんなに細々とした機能はいらない。

食生活が異なるから、肉食がメインであれば冷凍庫を大きくしないといけないし、
冷蔵部はもっと縮小していもいい。

だから、
白物家電は、国ごとのマーケティングが必要となってくる。

しかし、最近は
各企業が経営で選択と集中を進めているため、グローバルモデルに
収斂される傾向にある。

アジアであれば、なるべくモデル数を集約し、
最大公約数的な機能を搭載したモデルで売る、というやり方である。


香港を担当している私の悩み所はここにあって、
そういう商品作りは、えてして人口数の多い国向けの商品スペックに
なることが多い。

香港は人口700万人とアジアではシンガポールより大きいくらいの
規模だが、一人あたりのGDPは25,000ドルであり、ASEAN諸国よりは
はるかに高い。

また商品への要求水準も実質日本とほとんど変わらないので
そのようにして出てくる商品は、少々魅力不足の感があり、むしろ
日本に近いような高機能モデルが求められる。


今回の商品会議では
香港の客先を工場へ招き、ダイレクトに商品化の要望を伝えるとともに、
工場側にも、市場の厳しさと顧客の声を知ってもらう狙いがある。


まだ見ぬ08年以降の商品。

想いよ、届け。
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by tatsuostyle | 2007-05-24 23:23 | ビジネス

五月のタイ2

タイは今や、東南アジアの中で最も日系企業が進出し、
多くの産業が集積されている国家である。

大手の自動車メーカーや部品メーカー、そして電機メーカーも
製造拠点をここに置いている。

一時期、マレーシアやフィリピン、インドネシアにも分散していたが、
ここ数年はタイに集約する動きが顕著だ。
そんなわけで、日系企業は現地の雇用にも相当貢献しているだろう。

ただ、つい5-6年前、日本企業の業績がドン底の頃は、
各社日本、海外拠点のリストラを進め、現地工場でも余剰人員の削減が行われた。

アメリカや香港のように、雇用の流動化や転職が進んでいる国では、
よもやリストラをされた腹いせに、会社や幹部を襲撃することはない。

しかし
東南アジアでは、首切りはセンシティブな問題で、首を切る側は相当の
覚悟を持って行わなければならない。

逆恨みされて、本当に命を狙われかねないからだ。

実際に、とある幹部が会社を退社する際、
2人乗りのオートバイが近づいてきて、散弾銃で撃たれたという話もある。

嘘か真か、
殺し屋が、安価に雇える国であるという噂は絶えない。


私の上司は
元インド駐在員であるが、年に一度の労使交渉で
業績の悪い社員を切るとき、とてつもなく苦労をしたそうだ。

その上司のアドバイスは

"首を切るときは、日本に帰任する1日前にしろ!"だ。



微笑みの国といわれるタイ。

観光やグルメに目が行きがちだが、
その表と裏の表情、よく知っておく必要があるようだ。



つづく
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by tatsuostyle | 2007-05-23 23:59 | ビジネス

五月のタイ

出張でタイに来た。

飛行機が着陸した、昨年秋に完工したバンコクの新空港の外観は、
まるで"風の谷のナウシカ"に出てくるオームのようである・・・

新しく出来たばかりの空港のはずなのに、
到着ロビーからイミグレまで、それがデザインなのかどうかは不明だが
コンクリートの打ちっぱなしが随所に見られて、あたかも何十年も
使用した古い空港のようである。


空港の外に出ると
全身をなめまわすような湿気と熱気。すぐに首から汗が噴き出る。
東南アジアは、既に夏真っ盛りである。

雨季のためか、
今しがたスコールが終わったばかりのようで、道路が水浸しであった。

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宿泊はチャオプラヤー川沿いのホテル。
なかなかの眺めである。
仕事をほっぽり出したい気分だが、そういうわけにはいかない。
無念。



タイは昨年クーデターが起き、
今はスラユット首相による暫定政権が執政している。

当地の社会秩序は正常であり、空港や高速道路で戦車や軍人が
配置されていることもない。


今回の目的は
来年以降の新商品のコンセプトについて
客先を招き、工場で終日商品会議を行う。


タイ料理は大好物なので、
欧州でストイックな食生活をしてた分、ここでうんと食べることにしよう。


つづく
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by tatsuostyle | 2007-05-22 23:47 | ビジネス

旅のあとがき


とある夕方に訪れたロンドンの金融センター、シティ。
路地裏のあちこちのパブでは、今しがた仕事を終えたビジネスマンらが
店外にはみ出て、ビールを立ち飲みする。

今日も巨額のディールを仕掛けたのだろうか。

どの店も大盛況である。

今、イギリスの景気はG7で最も好調だ。
低い失業率、長く続く好景気。そして、世界からの資本流入。
物価が高騰し、先日英中銀が金利を5.5%へ上げたが、
インフレ傾向は、まだしばらく続きそうだ。


パリは
日中の風光明媚な観光スポットとはうらはらに、夜間になると
路地裏は死んだように静かになる。不穏な輩も徘徊する。
華やかな裏に潜む格差社会の影。それが今の悩めるフランス社会の姿だろう。


くしくも、滞在中に10年首相を務めたブレア首相が辞任を発表した。
そして、同じくフランスでは新大統領が当選した。

昨年、ドイツは女性のメルケル首相に変わった。
来年、アメリカでも大統領選があり、ロシアも同じく大統領選が行われる。
国の規模は違うが、台湾でも大統領選が行われ、
いよいよ中国で北京五輪が開催される。

投資の面でも、為替の面でも
来年08年は間違いなく、世界が動乱する1年になるだろう。

先進国の指導者が変わり、
世界は、いよいよ新しいステージに突入しようとしている。


次に来た際、
パリは、ロンドンは一体どんな社会変革を遂げているのか。


さらば
また訪れるその日まで。

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by tatsuostyle | 2007-05-21 23:56 | 軽めの話題

巴里入城5 -物価と観光-

今年に入って、
円通貨は対ユーロに対して円安が加速、遂に史上最安値の163円に達した。
ユーロ発足当初は、1ユーロ100円の時代があったから
それから60%近い上昇である。

ただ、ロンドンからパリに入ると
急に物価が安くなったように感じる。

地下鉄は初乗り1.4ユーロ(約230円)
凱旋門の入場チケット 8ユーロ(約1,300円)
エッフェル塔のチケット 4ユーロ(約650円)
セーヌ川クルーズ    10ユーロ(約1,630円)
公園で買っためちゃ旨いランチボックスセット 7.5ユーロ(約1,220円)

ユーロ高が叫ばれる中であるが、
実質日本の物価と同水準と見ていい。

ロンドンは大体この1.5~2倍の物価と考えたらいいだろう・・・


ルーブル美術館では、
遂に生ミロのビーナス像やモナリザ画とご対面することができた。

しかし、あまりに有名なこれらの美術品、
実際に見た際は、何かレクリエーションのチェックポイントに辿りついた感じで、
感動は薄かった。

やはり新たな感動とは
初物に巡り合うこと、つまりメディアではほとんど
取り上げられない、人生で初めて見る現地ならではのものに限るようだ。

しかし
ルーブル美術館はあまりに巨大すぎた。
4時間廻っても、結局制覇することは出来なかった。。。

訪問した日、ルーブル美術館は入館無料の日であった。
さすが、年間5,000万人の来訪者が来る観光大国フランス。
太っ腹だぜ。

大統領選期間中であるため、
街頭にサルコジの名を連呼する宣伝カーが頻出、
ロワイヤルの特大等身大ポスターがあちこちに貼りまくられ、
街頭で最後の握手作戦が実施される、

ということは全くなかった。

むしろ、

"今日は、大統領選当日だよな・・・? "

と思うほど、
シャンゼリゼ通りも、ノートルダム寺院も、
選挙ムードはなかった。

昼あんなに空いていたコンコルド広場、
当選当日の夜に3万人も集まるとは・・・

全くわからないものである。



ロンドンと違い、
パリの街は地図で見るのと、実際に歩くのでは
相当に距離の開きがある。


期間中、
私は毎日7-8kmほど、歩いたが
石畳の道を歩きすぎたせいなのか、ついには足を痛めてしまう。

くっ 
こんなやわな体の造りはしてないはずなのだが。。
もう一度鍛えなおさなねば。


欧州をめぐる旅。
いよいよ締める時が近づきつつある。


つづく
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by tatsuostyle | 2007-05-20 23:49 | 軽めの話題