中華ビジネスをより面白く、ニッポンをより熱く。家電メーカー営業マンが取り組む香港ビジネス奮闘記です。


by tatsuostyle
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見えない壁

国内に限らず、海外の顧客との会話では
政治や宗教がらみのセンシティブな話題はタブーである。


特に日本の隣国、
韓国と台湾はかつて日本の植民地であったし、中国には
近代で2度、日本側から戦争を仕掛けた経由がある。


香港に関しても、イギリス植民地の歴史が長かったが
第二次大戦中のクリスマスに日本軍の侵攻に遭って、
一時期統治された歴史があるため、同じく注意が必要だ。


今回、香港顧客から不意に、

日本人は中国人が嫌いだろう、あんたの本心は一体どうなんだ、

という質問を受けた。


私は
ビジネスマンの間では、中国市場抜きの商売はもはやありえないため、
今後中国とのパートナー関係は強化すべき、という認識が
一般的である、と伝えた。


しかし
昨年の春先に中国で起きた反日デモで、
テレビから映し出される

怒号が飛び交い、暴徒化する市民の行進

破壊される日本車

投石や汚物を投げつけられる日系飲食店、

群集に囲まれる大使館

これらの映像を見て多くの日本人はショックを受け、嫌悪感を感じた事実はある、
とも伝えた。

香港は報道については、ニュートラルであるため
これらの映像はある程度知っていたようで、しばし私達の間に
沈黙の時が流れ・・・

それもそうだな

と、彼が一言。


この話題についてはそれ以上議論することはなく
彼からこの会話は打ち切られた。

彼は・・・
もっと言いたかったことがあったのかもしれない。

しかし、私を論破してまで、話すに値する話題ではないと
彼は感じたのかもしれない。



同床異夢(どうしょういむ)、という
中国から日本に伝わった言葉がある。


意味は
同じ床に枕を並べて寝ながら、それぞれ違った夢を見ること。
転じて、同じ事を行いながら、考えや思惑が異なること、である。


私と彼は今、
ある商品について共に業界を巻き込んで発展させるべく、
日々密接に協力し合っている間柄だ。
私達は基本的な考え方について、今日まで隔たりはないと思っていた。


しかし、互いに協業するビジネスで、
私が見る未来と
彼が見る未来は・・・


果たして、

どれだけ本当に交わっているのだろうか。
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by tatsuostyle | 2006-09-28 23:59 | ビジネス

ドアの下の差し入れ

今週は香港客先のアテンド及び接待が目白押しで、非常にタフな日々が続いている。

先日は移動中に雨が降ったり、大きなトランクケースを抱えて駅へ
移動している最中にエスカレーターがなかったり、事前に予測できなかったことが多く
当然、その一つ一つの不備を客先からチクチクと言われたりする。

個人的であるが
香港の顧客は要望ばかり言ってきて、(時にはありえないほどの)
こちらのお願い、提案をなかなか受け入れてくれず、強いフラストレーションを
感じることがままある。

また、
おいしいトコ取りをしようとする意識が露骨で
腹立たしく感じることも一度や二度ではない。


こうして
ただでさえ、対顧客で目いっぱい気を遣っている中、
対工場向けの余計な資料作りを強いられ徹夜したりと、心身ともに疲労困憊が続いた。


ある日、客先と一緒に出張先のホテルに宿泊した。
夜、外のドアに差し入れがあることに気付いた。


シアトル系コーヒーショップのサンドイッチとメモがドアの下に置かれていて
メモにはミミズがのたくったような、ひどく汚い日本語で一言、


「元気です!」


と書かれていた。



恐らくは
「お疲れさま」と
書きたかったのだろう。


私のくたびれた心は、
刹那、
小さな癒しを
確かに感じることが出来た。


安価であるかもしれないが、

顧客からの

最高の贈り物であった。
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by tatsuostyle | 2006-09-27 22:47 | ビジネス

もてなし

ここのところ中国ビジネスと関係のない書き込みが多かったが
このあたりで、仕事ネタに戻るとしよう。


今日、ある案件で空港まで香港の客先をピックアップしに行った。

来日メンバー総勢6名のうち、2名は普段から仕事でやりとりのあるメンバーであったが
残り4人は別の香港企業の方で今回が初対面となる。


私が新入社員の頃、この手の、いわゆるお得意先接待は非常に苦手であった。

まず、ほとんどのケースで相手が自分の親父くらいの年齢であり、
そしてこちらが息子みたいな年齢だからあからさまに軽んじられるし、
必要以上に敬語や謙譲語を駆使して相手を立てねばならないから
とてつもなく気疲れしたものだった。



私は香港人の初対面の方には
積極的に学習中の広東語で話しかけるようにしているのだが
驚くほどレスポンスがよい。

皆、喜んでくれ、そして一気に心の扉を開いて打ち解けてくれるのだ。

まさに、つかみはオッケイ、という世界だ。

具体的な商談に入る前に、
既に友好的な雰囲気で話を進めていけるのだから、商談スキルやネゴの仕方を
向上させる前に、やはりできうる限り相手の言語をマスターしたほうがいいのかな、と
真剣に思う。


夕食懇談会は刺身などの海鮮料理系でおもてなしをしたが
やはり香港の方は刺身や寿司が大好物である。
3年近く香港市場を担当するが、これらを食べれない、嫌い、という
香港人は未だみかけたことがない。

中国本土では生ものは食さない、という文化が地域によってあるが
食通が集う香港では、食べ物に一切のタブーはない。
さすが、足が付いていて食べないのは机と椅子だけ、と言われるゆえんだ。


貴方の周りで
初めて香港の方を食事に招待する場合、
刺身か寿司をぜひ勧めてみましょう。

はずれはない、とほぼ断定してもいい。



まずは本日、滞りなく無事に終わってよかった。



明日からガチンコ商談、スタート。
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by tatsuostyle | 2006-09-24 21:42 | ビジネス

道は開ける

季節の変わり目のせいではないだろうが、
最近は心の中に、あるわだかまりがあり、
あまり穏やかな気持ちを保てない日々が続く。

こういうときは
バイブルであるデール・カーネギー著の「道は開ける」を再読するしかあるまい。


カーネギーは、次の問いに自らペンを手に取り、書き込んでいきなさいと説く。

・私は何を悩んでいるのか

・それに対して私は何が出来るのか

・私はどういうことを実行しようとしているのか

・私はそれをいつから実行しようとしているのか



答えは自らの中にあり。

堂々巡りからの訣別を。
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by tatsuostyle | 2006-09-20 00:05 | ビジネス

大きな失敗

アメリカのシリコンバレーのベンチャーキャピタリストは
応募者にまず、


「遊びでも何でも、最近1年間にやらかした
一番大きな失敗について話してくれ」

と聞くそうだ。
そして、それに答えられないでいると



「君は人生で何もチャレンジしてないんだ。
 もういいよ」


とバッサリ切り捨てるという。


成功事例ではなく、失敗事例から見る本人の資質。

自分がやらかした失敗をもっと、誇ろう。
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by tatsuostyle | 2006-09-17 09:38 | 軽めの話題

広大な南米大陸で唯一、
ブラジルがBRICsの一角として、今後大幅な経済成長が見込まれており、
世界の中で存在感を日に日に高めてきている。

ブラジルの隣国、アルゼンチンは、
20世紀初頭まで世界で最も裕福な国の一つであった。

しかし、誤った経済政策で国は破綻状態となり、
数年前、遂には国は債務不履行状態に陥った。


そして、今では南米の盟主の座をブラジルに奪われんばかりの勢いだ。


今回旅したペルーも
中世の16世紀頃はインカ帝国として隆盛を誇っており、
国は黄金に溢れていたが、エルドラド(黄金郷)を求め続けたスペイン人の手に
よって陥落した。


インカ帝国のあらゆる建築物、装飾品に付随した黄金は
溶かされ、奪われ、破壊され・・・
そして本国スペインに送金された。
あらゆる富は、船で欧州に移転されてしまった。


あれから、500年近くたったが・・・
貧富の差は未だ拭い去ることはできないでいる。


ペルーの一人当たりのGDPは5,200ドルと、
東南アジアの実力国、タイやマレーシアと比較しても、
決して低いレベルではないのだが、数字と実際に自分の目で見た
現実にギャップを感じずにはいられなかった。


ペルーは銅・鉛・亜鉛・銀・金などの鉱業資源が充実している。
特に銀はメキシコに次いで、世界第2位の産出量である。
現在の商品市場の加熱ぶりを見ると、ロシアのように資源国として
もっと、国際社会上でパワープレイを展開していけるとも思うが
そのような素振りは今のところ見られない。


アンデス山脈と豊かな漁業資源に囲まれた
この国に、かつてのインカ帝国のような輝きを取り戻せる日は来るのか。


世界のマネーは今、
サヤ取りができそうな対象国へかつてないスピードで移動し、
そしてイナゴの大群のように次々と国境をまたいでうごめいている。


去年くらいから、
旅をする際は、観光のみで満足するのでなく、
訪れる国に何か商機はないか、投資対象として検討できるか、
という視点を意識的に持つようにしている。


むろん、投資する資金が今あるわけではない。


ただ、いつか溜まってから考えるのでなく
常に投資家になったつもりで、今後俯瞰する対象を広げていきたい。




ペルー編 完
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by tatsuostyle | 2006-09-16 22:00 | 軽めの話題

ペルーへの道11

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ペルーの旅も終盤を迎え、遂にNHK世界遺産ランキング7位、
ナスカの地上絵を訪れた。

今回の旅で、地上絵観覧を楽しみにしていた一方、
セスナ機に搭乗することは一つの懸念事項であった。

この旅を通じて、最もリスキーな乗り物であると思われるためだ。


普段出張で飛行機はよく乗るが、セスナ機はどうも事故が多いという
イメージがあった。また、非常に酔いやすい、という噂も経験者から
聞いていたからだ。


イカから出発したセスナ機は20分の飛行を経て
ナスカ近辺に辿り着き、そして荒涼とした大地には
いつか雑誌や写真で見た、幾何学模様が次々と視界に飛び込んできた。

コンドル、宇宙人、猿、蜘蛛・・・
宇宙人が書いたとしか思えないほどの、左右対称で、一定の法則に
沿って描かれた神秘的な模様が一つ、また一つと眼下に広がる。

ナスカの地上絵は、地表に線が書かれているのではなく
地上にある石をどかして作られた絵であるのがポイントだ。

非常に有名になった地上絵であるが、
地上300M以上でないと全景を把握できないほどの
その巨大な規模・・・

改めて、人智を越えた存在でしか造りえない、
つまり地球以外の知的生命体人の意志がかかわっているのでは、
と真剣に考えてしまう。

そう思わざるをえないほどの、深い驚きが目の前にはあった。

パイロットが
「右を見ろ!下を見ろ!今から旋回するぜ!」と
矢継ぎ早に情報を発信する。

私は、美しい絵を見る傍ら、激しく降下、旋回を繰り返す機体に
いよいよ飛行機酔いを感じ、脂汗が頬を滴り始めた。

気持ち悪い・・

自身だけかと思いきゃ、他の乗客もだいぶぐったりし始めている。

そう、セスナ機はその軽い機体ゆえ小回りが利くが、
航空機ゆえ乗用車にない、独特なGが体にかかり、
慣れないと負荷に耐え切れず、かなり気分が悪くなる。



不快な汗を拭いつつ、50分の飛行を終え、無事にイカの滑走路に
着陸することができた。

刹那、
表現し難い程の疲労感と、そして達成感が全身を駆け抜けた。
まるでマラソンを終えたオリンピックランナーの如く。


結論、地上絵は、若いうちに訪問するに限るー

それが、これから訪れる方へのアドバイスである。


いつか、人に操縦させるのでなく、自らの自家用機で自分で
悠々自適のナスカ地上絵飛行を実現するしかあるまい。
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by tatsuostyle | 2006-09-13 23:27 | 軽めの話題

ペルーへの道10

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今後、ペルーへ旅行される方へぜひ
お勧めしたいものがある。

それはずばり、
砂漠でのサンドバギーツアーだ。

意外な事実であるが
ペルーにも砂漠はある。

一般的にナスカの地上絵を見るには
その近くの町からセスナに乗ってフライトする。
その発着点となるのが、イカという都市だが
砂漠化が進んでいて、ほとんどエジプトに近い
雰囲気がある。


砂漠を走るのは始めてであったが、走行にあたり
勾配差が激しく、地形も一定でないため
あたかもジェットコースターのように、直滑降や
急上昇、左右の激しいバンクを猛スピードで
走り抜けるので、スリル抜群だ。


また、砂漠にはピンポイントで"ここ"というコースを
見出して走らないと、横転する可能性があるため
下手なドライバーなら一発で事故を起こしかねない。

走り始めてすぐ、全身にアドレナリンが沸騰した。


いつか夢見た、
冒険少年のごとく、私は奇声を上げながら
無限に続くと思われる砂漠の大地を疾走していった。


今回、
初めてであったが、サンドボードを体験することができた。
その名の通り、スノーボードのような板で
砂上を滑るものだ。

結論から言うと・・

雪と違って、転倒すると砂が口、耳、目、服の中、
靴の中、パンツの中に大量に入るため、
体中が砂でじゃりじゃりになる。

私はその後3日間ほど
砂が取れなかったものだ・・・


砂漠性気候の特徴は
昼間、肌を刺すような強い太陽光線が降り注いでいるが
夜になると、一気に気温は低下して人間の体温を奪う。

中世、幾多の旅人・旅団を苦しめ、時には命を奪っていった
残酷で無慈悲な砂漠。


レジャー感覚で遊べるこの時代

私達は

自然の冒瀆者なのだろうか
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by tatsuostyle | 2006-09-09 09:34 | 軽めの話題

ペルーへの道9

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ペルーでの旅は陸地や空路のみでなく、
船での移動もある。

私達はティティカカ湖と呼ばれる、
海抜3890Mに位置する世界最高地点に位置する湖を
船で訪れた。

面積はなんと琵琶湖の12倍ある巨大な湖で
ペルーとボリビアの国境線が敷かれている。


この湖には幾多もの島がある。


特徴として、無数の葦を積みあげて出来た島であり、
そこに人が住んでいることだ。
小さい島は8畳くらい、大きい島は野球場くらいの
広さがある。全て"手製"であることがミソだ。


上陸すると
足元がぐにゃぐにゃとした感触であり、一瞬沈む?
と疑ってしまうが、むろん沈没することはない。


この湖に住んでいる住民はウル族と呼ばれ、
何代にも渡ってこのような葦を積み上げた島に
住んでいる。


生活は当然、自給自足だ。
とうもろこしを栽培したり、魚をとったりして
食を賄い、手製の民芸品をたまに訪れる観光客に
売っている。


ペルーは"ソル"と呼ばれる自国通貨があるが、
米ドルも普通のように使用できる。
ここでも購買のやりとりは米ドルである。


幻想の湖に浮かぶ島で
カラフルな民族衣装に包まれたインディヘナの
手に握られる米ドル札・・・


世界の基軸通貨、米ドルの強さを実感する瞬間だ。


悠久の時が
いつまでも いつまでも
ここ、ティティカカ湖には流れるだろう。

どんなに世の中が、ITで進化しようとも
変革のスピードが早まっても
彼らはこの独自の生活様式、そして文化を変えないだろう。

葦で作った船に乗って、心地良い風に揺られて
たどりつく島々。

訪れる者をロマンの世界に引き込むティティカカ湖の
神秘的な雰囲気。


これからも、文明社会に毒されないでほしい。
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by tatsuostyle | 2006-09-07 23:25 | 軽めの話題

ペルーへの道8

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高速バスでアンデス山脈の高速道路沿いを
走る際、時々露天商を見かけることがある。

そこでは、売り子たちが
手製で編んだ毛織物を所狭しと並べている。

赤・黄・緑etc
原色系が多いのがポイントだ。

原材料は主にラクダ科のアルパカやリャマの毛であり、
これらの動物は3000M近辺の高地に生息している。
羊を思わせる、そのモコモコとした暖かそうな毛と
外観はそのまま抱きしめてもふとんになりそうである。



それにしても

どこまでも広がる牧歌的な風景と澄み切った空気と
旅人を優しく包む風の音。。


ただ、
そこに立っているだけで、
座りこんで遠くを見つめているだけでも、
心が清らかになりそうな気になってしまうものである。


ここには・・・

非生産的な日常業務や

顔色を伺いながら仕事をする社員や

理不尽なセクショナリズムや

不毛な社内権力闘争や

内向き下向き後向き的な実務や

醜いエゴのぶつけ合いもない。


心を奪われる程の光景を前にすると
いつも思う。




心の琴線に触れる数々のビジョンと
まだ見ぬ感動と文化、歴史
いったい
世界にはまだどれくらいあるのだろうか



私は
終生、それを求める旅を続けていくだろう
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by tatsuostyle | 2006-09-05 23:37 | 軽めの話題